私たちは、誰かの作った幻想の中に生きているのかもしれない。

これまで、情報空間について文章で説明をしてきました。

 

今回は情報空間と密接に関連している映画作品を紹介します。

 

 

マトリックス

warnerbros.co.jp

 

↑リンク先で映画のあらすじと予告編があるので、映画を見たことない人はなんとなく映画の世界観がわかります。

 

 

有名な映画なので、見たことがある人がいると思いますが、見たことある人は改めてこの映画と情報空間の関連性を確認してみましょう。

 

この映画は、私たちが「現実」だと思っているものが本当に「現実」なのか、私たちの「現実」に対する認識を揺らがす作品です。

 

主人公のネオがモーフィアスという男によって、リアルだと思っていたこの世界が機械によって作られた仮想現実だと知らされます。

 

自分たちの脳がプラグで機械につながれ、機械によって脳へ送られた電気信号を「現実」だと認識していたにすぎなかったと気づきます。

 

自分が自分の意思で選択していると思っていたことが、実際は機械によって支配された「現実」の中で、与えられた選択肢を選んでいたのでした。

 

そこから物語が展開していきます。

 

これは映画なので作り話ですが、この映画を見ると本当は私たちの生きている世界の「現実」も誰かに見させられている夢なのかもしれないと思えてきます。

 

鬼滅の刃 無限列車編』も鬼が主人公たちを眠らせて、幸せな夢を見せて、夢を見てる間に命を奪おうとする描写がありますが、それとも似ていますね。

 

 

以前、テレビを見るのをやめる期間を作る話をしましたが、テレビによって多少なりとも私たちの感情・思考・行動に影響があるという話でした。

 

マトリックス』の世界観を知ると、自分が考えて選択したことのようで、実際はテレビが作った幸せな夢という「現実」の影響を受けた選択を自分が知らず知らずにしているかもしれないと自分を見直すきっかけになると思います。

 

 

私たちは、山登りするとか学校に登校する、車を運転するとか実際に物理的に経験すること以外に、映画を見るとか小説を読むとか自分が実際に経験していないこともリアルなものとして臨場感を感じることができます。

 

映画や小説の中の世界は、実際に目の前にない世界で情報空間の世界です。

 

私たちは誰かが作った情報空間に臨場感を感じることができるからこそ、私たちの目の前に広がっている世界も誰かによって作られた情報空間の世界ではないか疑う必要が出てくるわけです。

 

 

マトリックス』では、モーフィアスから主人公ネオに青いピルと赤いピルを差し出すシーンが出てきます。

 

青いピルは、このまま幻想である機械が作った仮想現実の世界に戻る選択肢です。

 

赤いピルは、仮想現実から目覚め、自分が作る現実世界を生きる選択肢です。

 

ネオは赤いピルを選びますが、映画の中では青いピルの選択肢を選ぶ人物もいます。

 

誰かの作った幻想を選ぶ選択肢もあれば、そこから目覚め、自分にとっての「自由」を追求していく選択肢もあるのです。

 

これは、自分自身の選択の問題なのです。