自分の存在が宇宙の中のちりに過ぎない、と認識することが自由につながる。
人間は、臨場感が高い空間に対して、変性意識が深まり、ホメオスタシスは臨場感の高い空間により強く働くということでした。
(※臨場感は、今リアルだと感じている感覚のこと。
変性意識は、物理的現実世界ではなく、仮想世界(情報空間)に臨場感を感じている時の意識状態のこと。
ホメオスタシスは、生体と環境とのフィードバック関係の中で、生体を安定的に維持しようとする働きのこと。)
これが人間の認識のしくみでした。
ということは、自分が知らないもの(臨場感のない空間)は変性意識やホメオスタシスも働かないということです。
そして、臨場感がないものは、自分の認識に上がらないということを意味します。
臨場感がどこからくるかというと、自分の過去の記憶から生まれます。
自分の過去の記憶から生まれる認識は、縫い針の針の穴から世界を見ようとするくらい狭く偏ったものです。
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自分の町の図書館でもいいですが、ほとんどの人はそこに所蔵された本の1%も読んだことないでしょう。
旅行くらいの短い滞在をカウントしても世界の国を全て周ったことのある人はほとんどいないでしょう。
もっというと、地球の外にある宇宙について天文学者や宇宙物理学者にも解明されてないことがほとんどです。
壮大すぎる宇宙の大きさとは?!(ちょいモチベ) - YouTube
↑の動画を見ていると地球は宇宙の中の点にすぎないし、その地球上にいる自分は、存在してもしなくても誤差の範囲内にすぎないような宇宙のスケールの大きさを感じることができます。
宇宙から地球に話を戻します。
↓の方程式を知っていますか?
もしかしたら、理系の大学に進んだ人は知っているかも知れませんが、ナビエ・ストークス方程式と呼ばれているものです。
私たちに身近な天気予報に使われるもので、大気や水など流体の動きを計算することのできる方程式です。
この方程式で解明されてない問題がミレニアム懸賞問題の1つになっていて、解明できれば約1億円の懸賞金をもらえるほど有名なものです。
詳しくはこちらに解説があります。
身近に使われているものでかつ有名な懸賞問題ですが、理系ならまだしも文系なら聞いたこともない人がほとんどではないでしょうか?
地球のことも宇宙のことも分かっていないばかりか、人間の仕組みとして、臨場感のないものは認識にさえ上がりすらしません。
臨場感は過去の記憶から作られます。
目の前の世界を過去の記憶という狭い知識・経験というフィルターでしか、認識できていないのです。
そして、人間は知識として知っているものでも重要でない情報は認識に上がりません。
例えば、信号機を思い浮かべてください。
赤・青・黄色とありますが、どの順番にどの色が並んでいますか?
何回も見たことありますが、わかる人は少ないのではないでしょうか?
止まるか、進むかという信号機の指示が重要で、順番は重要でないので順番は認識に上がる人が少ないのです。
他には、実はコンセントの穴は左右で大きさが違います。
左右のどっちが大きいかわかりますか?
コンセントも毎日使う人は多いと思いますが、電気を使えるということが重要で、穴の大きさなんてどうでもいい人が多いでしょう。
ちなみに、信号機の色の順番もコンセントの穴の大きさもそれぞれ理由があります。
ですが、重要でないものはたとえ知識があるものごとでも、認識に上がらないのです。
自分自身が地球のことも宇宙のことも全然知らないし、そもそも認識の仕組みとして、過去の記憶を通して物事を認識していて、自分にとって重要でないものは、知識として知っていても認識に上がらないのです。
しかも、自分の存在は、壮大な宇宙の壮大なスケールに比べれば、存在しても存在しなくても変化のないくらい小さなもので、いわば宇宙のちりに過ぎないのです。
宇宙のちり(自分)が、宇宙の点(地球)の中の物事(日常生活)を認識しようにも、過去の記憶にないものは認識に上がらないし、宇宙のちりが重要だと思うことしか認識できないのです。
こうして考えると、私たちの認識はひどく狭く、ひどく偏ったものだとわかります。
こんなに狭く偏った認識であれば、私たちより少しでも広く、均一に物事を認識した人たちがいれば、そういう人たちからから洗脳されてもおかしくないというのはなんとなく実感できるのではないでしょうか?
ということで、自分の存在は宇宙の中のちりに過ぎず、私たちの認識は宇宙の中のちりがもつ過去の記憶と重要かどうかというフィルターを通して認識しています。
私たちが認識しているものが世界の全てです。
私たちはひどく狭く、偏った認識の世界に生きているという話でした。