この世界は視点しかない。
「この世界は視点しかない。」
これは、目の前の世界を見る時の1つの見方です。
この見方で一旦世界を見てみると、感情を一旦置いて冷静に自分と周りを見ることができます。
人は、それぞれ違う言葉を使っていたり、見るポイントが違っていたり、立場が異なっていたりします。
当然、見る世界や意見・主張も違っています。
例えば、弁護士なら「和解」、「後見人」、「口頭弁論期日」というような普段私たちが日常では使わない言葉を日常的に使っています。
民事訴訟なら、依頼人の利益のために最善を尽くす、というポイントから弁護する弁護士もいるでしょうし、企業法務を専門とする弁護士の場合、コンプライアンスのことばかり考えているかもしれません。
同じ弁護士同士でも立場が異なれば、見る世界も主張も異なっています。
他の職業、役割、立場ならもっと違う世界、意見・主張を持っています。
「学校の先生」なら、「天皇陛下」なら、「アイドル」なら、「僧侶」なら、「デザイナー」なら、「親」なら、「ボランティア」なら、「〇〇」なら・・・
と具体的にいろいろ考えていくと全然違う世界、視点があることを再認識すると思います。
今出したのはよりわかりやすいように、明確な職業、役割を例に出しましたが、そんな明確な役割を出さずとも、人間は一人一人役割も意見・主張も異なっています。
つまり、一人一人視点が違います。
日常生活では、他の人とトラブルがあることもあるでしょうし、嫌だと感じる人も周りにいるかもしれません。
そうしたことに対して、一旦感情が出てくることがあるのは、当たり前です。
それが人間ですから。
会社なら上司が嫌なやつに見えるかもしれません。
何か仕事の報告をするたびに、グチグチと小言を言ったり、怒られるというシチュエーションに遭遇することがあるかもしれません。
ただ、一旦世界が視点しかないと考えてみるともっと違う見え方をします。
上司の視点で見てみると、家族の生活のためにもっと出世したくて、部下の業績を上げようとしているのかもしれません。
あるいは、部下を会社の幹部候補まで育成したくて、厳しく育てているのかもしれません。
家族の生活のためと知ったなら、自分にも家族がいるから気持ちが少しわかるなと思うかもしれません。
すると、上司と家族の話をして、仲良くなるかもしれません。
幹部候補に育成するという意図に気づいたら、そこまで部下の自分たちのことを考えてくれていたんだと思うかもしれません。
そして、上司の期待に応える姿勢を見せることで、自分のことを評価してもらい、給料だったり待遇が上がるかもしれません。
世界を視点で見る上で大事なのは、一旦相手の好き嫌いは置いておいて、相手の立場や主張を認めるなり、受け止めるということです。
そうすると、好き嫌い止まりで終わるのではなく、別の気づきが生まれたり、自分の行動・思考が変わることで、相手の行動・思考に変化が出てきたりします。
僕自身は、以前0か100かで物事を考えがちでした。
人でいうなら、いい人か悪い人かどちらかで評価する。
極端にいうと、敵か味方かみたいな。
この見方は、恐らく脳が物事をそこまで深く考えないで済む省エネのために、物事を単純化させて捉えようとしていたんじゃないかと思います。
でも、この世界は視点しかないということを知ってから、このゼロヒャク思考はかなり弱まったと思います。
時々、その癖みたいのが出てくることがありますが、そういう時は、視点という見方に立ち戻るようにしています。
ちなみに、以前ブログで話にだした ひろゆきさんも世界を視点で見るという見方をしていました。
悪口を言われたらどうしますか?という質問に対して、「そう考える人がいるんだ!」と思って傷つかないんですよね、といった答えを返していました。
日常生活や人間関係で「視点」という見方を使ってみてください。
かなり楽になる人もいると思います。
では、また (^^)/